2012年9月26日水曜日

脊柱の変形について 感じること

最近、セッションをしていて、

側彎、いわゆる猫背、ストレート・ネックと

いった、脊柱(背骨)の変形について、

いろいろと感じたり、考えたりすることが

あります。




よくあるのは、“観察される外観から予想する

苦しい箇所”と“ご本人の苦しい箇所”が違う

こと。(もちろん、同じこともあります)

形態の観察だけでは、不十分ということを

実感します。



そして、“力不足で背骨がゆがんでいるという

よりは、安定を保とうとして、ゆがんでいる”

傾向があること。

これは、“安定しすぎるが故の弊害”といえる

かも知れません。安定してしまったがために

本来の備わっている他の機能を活用できなく

なってしまっているといった印象です。



単純なストレッチや運動だけでは解決が難しい

理由が、上述のことと関連するだろうと考えて

います。

おそらく、身体の無意識な反応との関わりもある

ので、慎重に身体の感覚や運動にアプローチする

必要が出てきます。


身体の感覚を磨く手法とも言えるボディワーク的な

アプローチは、効果的といえるかも知れません。


そして、以上のような発想に至ったのは、やはり

ロルフィング®のセッションが、双方向性であり、

ロルファーとクライアントで作りながら進められる

ものであるからだと思います。















2012年9月15日土曜日

呼吸と ロルフィング®

身体の不調を感じて、セッションにいらっしゃる方の

中には、“呼吸を止めることがクセになっている”ように

見て取れる方が多い気がします。




“呼吸を止めるクセ”を自覚していらっしゃる方は

少ないのですが、どんな時に止めているかというのも

それぞれなようです。

・ 机に向かって仕事をしているとき

・ 階段を上り下りしているとき

・ 歩いているとき

・ 重いものを持ったとき

・ 寝ているとき

・・・・などなど


集中したり、心身にストレスが掛るような場面で、

無意識に息をとめてしまうようです。

“寝ているとき”は、病院で診断を受ければ

睡眠時無呼吸症候群ということになるのでしょうが、

寝ている間のことだけに、ご本人が自覚することは

少ないようですね。

呼吸の回数が少なくなったり、浅くなったりすると

普通は、息苦しさを感じますが、クセになっていると

苦しさに慣れてしまうようです。

身体には、二酸化炭素が増えてきて、ぼぉーっとしたり、

頭が痛くなったりします。



呼吸と姿勢との関連の中で、大事なことは、

“呼吸に関わるほとんどの筋肉は、姿勢を保つ役割も担っている”

ということです。

したがって、姿勢がわるいと、呼吸に必要な筋肉が固くなったり、

働きづらくなったりという状態が生じるようです。

身体の中では、いろいろな方法で、呼吸を補おうとするので、

普通、息苦しさを感じることはないと思います。


でも、セッションの中で、身体の固さがとれたり、姿勢が変化して

くるに伴い、“呼吸が楽”ということを感じる方は多いようです。

その時、初めて、“呼吸がしづらい状況があったこと”を自覚する

ことになるのですね。

ロルフィング®を受けて、「気分が明るくなった」とか

「気持ちが前向きになった」という感想を持たれる方がいらっしゃい

ますが、その要因として、「姿勢が整い、呼吸運動が改善することで

脳へ酸素が行渡り易くなる」ということがあるように思います。




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  年齢と ロルフィング®

  歩行と ロルフィング®  










2012年9月12日水曜日

年齢と ロルフィング®

年齢という側面からみて、ロルフィング®の対象とならない人は

いないと言われます。

試しに「Ida Rolf with baby」というキーサードでネット検索して

いただければ、ロルフィングの生みの親である彼女が

赤ちゃんにワークしている写真がすぐにみつかります。


実際、一歳に満たない子でも、身体に触れてみると

結合組織の固さの差はあるものです。




もちろん、高齢な方でも基本的に制限はありません。


高齢な方にワークする時には、例え本人が自覚していなくても

 ・ 骨粗鬆症、つまりは 骨のもろさ

 ・ 皮膚が弱くなることで、簡単に皮下出血が起きる

といったことには、十分に配慮してワークすることが必要です。


歳を重ね、背中がまるくなって、仰向けに寝ることさえ難しく

なっている方もいらっしゃいますが、そういった方が、

セッションの中で、少しずつ手足を伸ばして

仰向けに寝れるようになるのを見ると、ワークしている側でも

気持ちよさそうだなぁと感じます。


重ねた月日は戻すことはできませんが、姿勢がかわると

活き活きとして若くなったように感じられるから不思議です。







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2012年9月10日月曜日

筋ジストロフィーと ロルフィング®

筋ジストロフィーという病気があります。

症状の特性によって、いろいろなタイプに分類されますが、

共通するのは、“筋力が次第に弱くなっていく”

ということです。



最近では、筋力を維持するための筋力トレーニングは

リハビリテーションの場では、あまり行われなくなって

きており、むしろ、やりすぎはよくないとさえ言われています。



手や足の筋力が得意的に弱くなるような方も

いらっしゃいます。


試しに動かしてもらうと、確かに、動くのみで

手のひらを開く(つまりは、指を伸ばす)ことが

難しい状況も、よく見受けられます。



しかし、そういった方に対して、結合組織を意識した

ロルフィング的なアプローチを行うと、手のひらを

開けるようになることがあります。

この効果の出方には、個人差もあるでしょうし、

効果の持続の時間も、病気のタイプや本来

残されている筋力の量によっても異なると思います。



しかし、いつもより軽く身体が動くという感覚は、

誰にとっても嬉しいものだということを、セッション後の

笑顔から感じたりします。




逆に、いわゆる健常な方のほうが、身体の感覚に

無頓着になっていることも多く、なんとなく、「?」的な

表情が顔に浮かぶ方もいらっしゃるのは、面白い

現象だなと思えたりします。





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