2014年3月30日日曜日

鼻の通りと 首の関係

セッションの際、呼吸に関わる部位に

働きかけると、“鼻の通り”が良くなった

ように感じることがあります。


単純に、胸郭の動きがよくなり、肺に

出入りする空気の量が増えたためだけ

ではないようです。


というのは、頸部(首)の緊張が取れた時にも

“鼻の通り”が良くなることがあるからです。


身体の認知という面からみれば、リラクゼーションが

得られた時に、普段よりも、より繊細な身体の感覚に

気づくことができたと考えることができるかも知れません。


身体の構造の変化という面からみれば、

頸部のアライメント、つまり、頭から肩にかけての

並び(姿勢)が変化することで、身体の中の

空気の通り道(気道)、特に鼻から喉の部分に

変化が起こるからではないかと考えています。


また、頸部の上位(頭に近い部分)のアライメントや

保持の状態が変わると、自身の呼吸音が急に大きく

なったように感じることもあります(最初は、耳障りに

感じますが次第に落ち着きます)。

これは、気流の変化という要因のみでは、説明が

難しいように思います。

頸部への働きかけにより、耳の聞こえ方が

良くなったという報告もあり、恐らくは、耳管

(耳の中と喉の奥とでつながる管)の開閉の程度

が影響するのではないかと考えています。

耳管というのは、体重の増減などでも、開閉の程度が

変化し、耳鳴りの原因になったり、さらには、

めまいを伴うメニエル氏症候群といわれる症状の

原因にもなったりすると言われています。


頸部のアライメント不良が、肩や首の緊張に伴う不快感

ばかりだけでなく、鼻や耳の機能にも関係するかも

知れないという興味深い現象です。

理解を深めていきたいと思います。