2013年1月3日木曜日

ロルフィング®への懐疑と敬意と

現在は、ロルファーとして活動している

自分も、元々は、理学療法士という

医療分野の人間です。


ロルフィング®を含めたボディワーク、

近隣職種である整体やカイロプラクティック

と様々な技法が混在しています。


おそらく、利用する側である一般の方からは

どれがどれやら区別がつかないし、

取っつきづらいというのが、正直な印象でしょう。



バック・グラウンドが医療職だからという

わけではありませんが、私自身、

ロルフィング®という技法に全ての信頼を

寄せているわけではありません。

それは、「人間が人間に対して、行うものに

完璧はない」という考えが根底にあるからです。


どんな方法でも、それがベストな時と、

そうでない時があります。

その状況判断の精度は、知識と経験によって

磨かれていくものだと考えます。

あらゆる可能性を考慮する、真摯な姿勢が

問われます。



そういう意味では、理学療法を始めとした

リハビリテーション技法にも、懐疑の念を持って

いますし、医療というものにも100%の信頼を

おいているわけでもありません。

「過信はしていない」というのが、正しい表現に

なるかも知れません。



それでも、創始者:アイダ・ロルフのコンセプトに

基づいた技法であるロルフィング®の有益性に

ついては、確信に近いものを持っています。


アイダ・ロルフは、10シリーズとして技法を

体系的にまとめる一方で、形骸化することを

嫌い、ロルフィング®のさらなる発展を望んだと

いいます。

丁度、医療の現場で、時代の流れとともに、

全く違った視点からの治療法が確立される

ように、ロルフィング®の技法もコンセプトは

受け継ぎながらも、技法としては形を変え

発展してきている部分もあるようです。


1940年代からロルフ研究所が設立された

1971年、そして、現在に至るまで、

ロルフィング®の技法は見直され、受け継がれて

来ているのです。


アイダ・ロルフを始めとした先人達の取り組みに

敬意を覚えるとともに、自らもロルファーとして

成熟していきたいと願うのです。



ロルフィング®を含めたボディワークは、

「治療を目的とせず、心理的な問題に介入せず、

クライアントの身体構造および身体機能の改善を

援助するための身体的な教育」とされています。



みなさんの身体が、快適な状態でいられるための

援助ができる、身近なロルファーでありたいと思います。






※ 本文を作成するにあたり、小川隆之・斎藤瑞穂氏著

  「これがボディワークだ -進化するロルフィングー」

  を参考にさせていただきました。