2012年8月30日木曜日

ALS患者の脳に電極を

全身の筋肉が動かなくなる難病:ALS

筋委縮性側索硬化症の患者の脳に

電極を直接、埋め込む治療法の研究が

認可されたそうです。



ALS患者の脳に電極 大阪大、臨床研究を承認



現在は、手足の筋肉が動かなくなった場合、

わずかに動く顔の筋肉にセンサーをつけて

パソコンなどを操作して意思疎通をはかることが

一般的です。

しかし、その顔の筋肉も徐々に動かなくなることも

あり、この研究の意義は大きいと思います。


脳に直接、人工物を入れるのですから、

感染などのリスクもありますが、意思疎通ができる

ことのメリットは当事者にとっては、大きな救いで

あろうと思います。



研究が功を奏すれば、他の疾患にも応用される

可能性も出てくるかもしれません。結果に期待したい

と思います。








2012年8月19日日曜日

身体認知と ロルフィング®

「人間は、自分の身体を感じとり、自分の身体の

状態を把握し、まわりの環境に合わせて動いる」

というのが、身体認知に照らした捉え方だと

おおざっぱに理解しています。

厳密には、お叱りを受けるかもしれませんが、

ここは、そういった場ではないので、とりあえず

話を進めていきます。




リハビリテーションの場面では、よく脳卒中後遺症の

方の身体認知について語られ、臨床の場面で応用

されています。 更には、脳性麻痺やスポーツの

リハビリテーションの分野でも用いられているようです。



ロルファーの対象となるのは、健常な方が多いのですが、

病気でないからと言って、自分の身体を適切に感じ取り

動かしているかというと、そうでもないようです。



ロルフィング®の中では、「ライン」、「スペース」といった

言葉を用いるのですが、これらの言葉は、既に身体認知の

概念を内包しているもののようです。


したがって、ロルファーはクライアントの身体認知の特性を

感じ取り、より良い状態へ移行することをセッションの中で

サポートしていることになります。



タッチ以外にも、ムーブメントを通してクライアントの身体認知を

促したりもします。



クライアントさんにとっては、自分の身体なのに、いつもと同じように

動いているのに、いつもと違うような感覚で動けたり、新しい発見が

あったりして、なかなか愉しい体験のようです。



クライアントさんの資質もありますが、ロルファーの感受性(リンクする

力)にもよりますし、何よりお互いの関係性が大事だったりします。




例えば。。。。。

痛みや疲れを取りたくて試しに始めたセッションが、何回か繰り返す

なかで、痛みや疲れを招きにくい状態を身体が覚えて、いつの間にか

痛みや疲れをため込まない身体になっている。

そういう過程を経るように、セッションの内容を工夫したりします。

ロルファーの経験や知識、そして創造性が発揮される場面であり、

楽しくもあり、時に頭の中が「?」になる部分でもあります。



膜組織へのアプローチというテクニックだけではなくて、身体認知を

通して、身体に変化をもたらす教育的な面を持つことが、

ロルフィングの効果として、セッション後も変化が続いたり、効果が

長続きするといわれることに関係するのであろうと考えます。















2012年8月9日木曜日

デュシェンヌ型筋ジストロフィーの新治療薬

独立行政法人国立精神・神経医療研究センター神経研究所

(樋口輝彦理事長、高坂新一所長)遺伝子疾患治療研究部の

青木吉嗣研究員と武田伸一部長、並びにカナダ アルバータ

大学医学部の横田俊文博士らの研究グループが、デュシェンヌ

型筋ジストロフィー(DMD)の新薬のマウス実験で、筋力の回復に

世界で初めて成功したことを報告しました。






これは、かなり画期的な報告だと思います。

早く臨床での使用が可能になることに期待したいです。






2012年8月8日水曜日

リンクする感覚

ものすごく感覚的な話になってしまいますが。。。。



セッションをしている中で、ふとクライアントさんの身体と

リンクするしているような感覚を感じることがありまして、


それは、例えばどういうことかというと、最近のセッションの

中では、こんなことがありました。



セッション中に、ある方の両肩を触っていた時のことです。

クライアントさんの両肩に、それぞれ手のひらをつけて

様子をみていると、どうしても右肩の方が何やら窮屈な

感じがします。

実際には、肩の背中側の平たい骨(肩甲骨)にくっついている

棘下筋、小円筋という、わきの下というか腕の付け根の後ろの

部分にある筋肉の力が抜けない状況のようでした。

普通に考えれば、そこの筋肉の部分をリリース(緩める?)しようと

いうものですが、その時は、身体の他の部分に触れてアプローチ

しました。


右肩から離れた部分に圧を加えて様子をみると、クライアントさんは

「そこを触れられると、肩の方(棘下筋、小円筋のあたり)に響くようだ」

と、おっしゃっいました。


その後、両肩を確認すると右肩の窮屈さは落ち着いていました。



その現象に、クライアントさんは、少しばかり驚いておられましたが、

こういったことはよくあることで、身体のこわばった部分に必ずしも

原因があるとは限らないのが人間の身体なようです。

そういった場合、こわばった部分に、直接、アプローチしても、こわばりは

なかなか解消されないことが多く、不用意に、ゴリゴリやろうものなら、

後から痛みが出てしまう要因にもなりかねません。


トリガーポイントなど、ある程度、定型化され既知となっているものも

ありますが、いくら調べてみても説明が見つけられないものもあります。





そんな時、大事なのは、相手の身体の感覚とリンクしたり、シンクロしたり

する力のように思います。

言葉でのコミュニケーションが伴うこともあれば、まったく、言葉を介さず

感じ取れることもあります。 

気持ちを静めて待っていると、クライアントさんの身体が何らかの

形で情報を発信してくれるのです。

リンクする力とは、身体が教えてくれる情報を、感じ取る力とでも

言うのでしょうか。


まじない染みて感じる方も居られるでしょうが、そういった感覚は

トレーニングによって身につけることも可能なので、ロルファーには、

そういったリンクする力を持つ人が多いと思います。